寒の水?寒の卵?

皆さ~ん、寒の卵や寒の水って知ってますか?

 今回は食べ物の寒ということばについてです。

このことば、いったいどういう意味かというと読んで字の如し、つまり、寒い時期のことをさします。それも寒さが一番厳しい時期。我が家のある地域ですととりわけ1月から2月くらいの時期をさします。

 そしてこの寒の○○というのは実は卵であったりお水(湧き水のこと)であったりと色々とありますがようはこの寒い時期に採れたものを指すようです。

 だから、寒の卵とか寒の水といったような表現をします。寒の意味はこれでわかって頂けたとは思いますが大切なのはこれから。

 いったい寒の食べ物にはどんな秘密があるのか?

 これについては科学的に証明されているかどうかは残念ながら知りません。

 あくまでもおじいさん、おばあさん達ご年配の方々からの情報を紹介するにとどめておきます。

 話によると寒の時期に採れた食べ物(水を含む)というのはとにかく保存性が良かったり精がつくなど同じ食べ物でも中身はまったく違ったものなんだそうです。 我が家は養鶏場なので卵のことしかわからないのですが実際に寒の卵を下さいといわれる方がいらっしゃいます。

 そして、それを何につかうかというと卵と酒と砂糖を混ぜて煮込んでビンにつめて一年間寝かしておくのだそうです。

 それを何につかうかといえばなんと「喘息の薬」だそうです。

 スプーンに小さじ1杯づつ飲むとあらまぁ不思議なことにひどい喘息もほとんど完治するくらいに症状が治まるんだって。

 ただし、この薬というか食べ物は寒の時期以外の卵を使っては作れないとのこと。

 それも作れる卵は限られていてどんな卵でも出来るわけではないとのことでした。
 そんな卵の候補として我が家の卵が使われているのは喜ばしい限りですが作っている立場からしますと作り方は年中同じです。ただ餌の配合バランスが季節によって変化するだけです。
 幸いなことに我が家の鶏達は天然の湧き水を飲ましているので偶然にも寒の水を飲んで日々暮らしているのですがそれにしても特別なことは何もしていません。
 ほんとに自然の力って凄いですね。環境によってはよそと同じように作っていても中身はまったく違うものが出来るのですから。
 農作物なんて顕著に味に違いがでますよね。確かに卵もね、夏場と冬場は違うなぁというのはありましたよ。
 冬場の卵って味が濃い気がするし、実際割ってみても白身がゼリー状でしっかりしています。見た目も味も凝縮されているなって感じは小さい頃からしていたのですが。

 このように寒の卵の話を聞いて私自身は妙に納得してしまいましたが皆さんはどう感じたでしょうか?

 そうなはずはない、違いはわからないって思う方も大勢おられるとは思います。でも、個人的には昔の人の知恵ってとっても理にかなっているものが多いと思うので私は信じますよ。経験的にですけど冬場は不思議なことに卵の殻って厚くなってくるし、寒さに負けないように中身を守っているぞって感じが卵からありありと感じますから。



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